【考察】Sony E5663を見てXperiaの今後を少しだけ素人予想してみた

今週末にXperiaファンをにわかに騒がせた謎の新端末に関する情報について。

「E5663」の型番がついたSonyの未発表端末のスペック情報が見つかったそうです。

これに関して、国内ではXperia Z5 Compactか?とかデュアルSIM対応のインド市場限定モデルか?とか、色々と噂されているようです。
また海外ではこれがXperia Z4 Compactではないか?とも言われているようです。

ベライゾンモデル「Xperia Z4v」のように一部アップグレードされたZ4 Compact(国内ではA4)になる可能性もあるということでしょうか?

それはまぁいいんですが、どうも今回の未発表機種のスペックを眺めていると1つの考えが浮かんできます。

今後「Xperia Compact」ブランドはミドルレンジ路線へ?

昨日Twitterでもちょっと喋ったことになりますが、Tomは今後発売されるCompactモデルはミドルレンジになるんじゃないかと予想しています。

あくまでも素人予想ですが、根拠とした数値はチップセット、ROMの容量、そしてフロントカメラです。
の前に一度、今回見つかったE5663のスペック情報を見ておきましょう。

キャプチャはGFXBenchより。

SoCに1.9GHz駆動のMediaTek製オクタコア・プロセッサ「MT6795 (Cortex A53 – ARMv8)」。
RAM容量2.5GB、ROM容量11GBは空き容量(システム使用分を除く)と推測し、それぞれ3GB/16GBと予想。
メインカメラは20MP、5344×4016解像度の静止画及び3840 x 2176解像度での動画キャプチャに対応。
フロントカメラは12MP、4128 x 3104解像度の静止画及び3840 x 2176解像度での動画キャプチャに対応。

となっています。

まずSoCに関して、これは64bitに対応したオクタコア最上位モデルの1つとされていますが、LTEはCat4(150Mbps/50Mbps)に対応となっており、ドコモのLTE-Advanced(PREMIUM 4G)、Cat6を掴めるのかは疑問です。

次にRAMに関して、規格は不明なれど速度に変化があまり見られなかったことが印象的でした。
参考:Sony Xperia Z3 Compact – Geekbench Browser / Sony E5663 – Geekbench Browser
見方:一番下の「Memory Performance」部分、薄い色で転送速度が表示されています。

容量こそ(ようやく)増えたものの、性能に変化は無し?という印象です(むしろベンチマークスコアはZ3Cのほうが高い)。

続いてROMに関して、こちらも規格は不明ですがそれよりも何よりも容量が増えていません。
ここが一番ひっかかっているところなので、後述します。

最後にカメラに関して、MediaTek MT6795というのが20MPまで対応となっているためか、メインカメラは相変わらず20MPのままです。
問題はフロントカメラ。12MP、1300万画素というのがひっかかっています。こちらも後述します。

疑問その①、ROM16GBはいくら何でも小さすぎる

仮にもSONYの設計したスマートフォン、Xperiaです。

SONYといえば端末(ハードウェア)だけに留まらず、これまで数々の高品質なソフトウェアも提供してきています。

たとえば、20MPカメラに代表される高解像度の静止画/動画撮影を体験する時に必要な「4K」ウルトラHD画質とか。

たとえば、WAVなどの非可逆圧縮により市販時に失われた音を復元し、よりマスター音源に近いクオリティを実現したことで”CDよりも情報量が多い”と謳われる「ハイレゾ」コンテンツとか。

より高い画質、より繊細な表現力、より美しい音質を追求する時に必ず耳にするメーカーの1つにSONYはあるはずです。

にもかかわらず、そうしたハイクオリティなコンテンツを保存するROMが未だに最低レベルの16GBというのがどうしても腑に落ちません。

せっかくmoraで売ってるハイレゾや20MPカメラで撮った4K動画をどこに保存しろというのでしょうか
SDカード前提?
記録した端からオンラインストレージにGO!というのもなんか違う気がします。

ちなみにE5663ではやっと液晶の解像度も上がり、FHDになっています。省電力との兼ね合いは解消されたとみて良いのか、それともA4のように更に厚くなるのか…。
※Z3C = 8.6mm / A4 = 9.1mm

以上のことから、今回の「E5663」はおそらく国内には投入されない、インドモデルというのが正しいのではないかと思います。
そしてその目的は「ミッドレンジ市場にSONYのテクノロジーを浸透させる」ことにあり、どちらかというと汎用性よりは先端技術の印象を強めることを目的とした戦略商品となるのではないかと思います。

ぶっちゃけて言ってしまえば、戦略商品に必要なのは「デメリット」です。「不足」と言い換えてもいいです。

これは独断ですが、採算を度返しして投入することも多い戦略的な製品・商品は「それだけで満足させてはいけない」という使命を負っています。
その理由として、たとえば今回のE5663の場合、「もし不足を感じたらSONYのハイエンド端末”Xperia Z5″をどうぞ」とおすすめするための位置づけ、とでも言いましょうか。
商品を購入したエンドユーザーを「次」に繋げることを最大の目的としたのが戦略商品だと思います。
E5663のROM容量にそのことが如実に現れている、と感じたことが今回の違和感の正体ではないかと推測しています。

疑問その②、1300万画素…だと…?

これは単なるイメージというか、悪く言っちゃえばこじつけにすぎないのですが。

自社でセンサーを開発できるSONYは頭ひとつ抜き出ており、スマホの高画質カメラの代表格ともいえる位置にあったことは確かだと思います。
背面に2100万画素の積層型CMOS「Exmor RS for mobile」を初代Zからずっと搭載してきました。
Wikipediaによれば、Exmor-RSを搭載したスマートフォンを出している国内以外のメーカーはAppleとファーウェイだけとなるようです。

加えて最近のXperiaにはGレンズやトリルミナス for mobile、BIONZ for mobileなども組み込まれており、単純な数値以上の価値としても抜き出ているといえるはずです。

トムとロイド: 【推測】そろそろXperia以外にも20MPカメラが乗る?

このあたりから感じていたことになりますが、中級市場も勢いを増しており、少なくとも国内で耳にすることのあるメーカーのミッドハイな端末はメインカメラに1300万画素のCMOSを搭載することが多いと思います。
あのVAIO Phoneもそうでしたよね。

どんな基準かは知るよしもありませんが、価格や性能と需要を比較して、現状ベストとなったのがこの1300万という値なんじゃないか、との思いはずっと抱いていました。

それだけに、今度のE5663がフロントカメラに1300万画素を搭載したことが、ライバル意識のようなものの表れとなったのではないか、と思うわけです。

ハイエンドとはとても言えないような微妙な容量を持っているかと思えば、このように「下手したらオーバースペックじゃないのか」と疑いたくもなるような極端な高性能化を果たした部位も見受けられる…。
果たしてこの端末はスペックが「高い」のか「高くない」のか、そう考えるとある1つのフレーズが浮かんできます。

これがSONYのスーパーミッドレンジ構想か?

Mobile World Congress 2015:Xperiaの“スーパーミッドレンジ”戦略とは?――ソニーモバイル十時社長に聞く – ITmedia Mobile

単純に考えて、端末に搭載された各種モジュールなどを個別にグレードアップし続けることは黎明期以前からずっと続いてきたはずです。

CPUのクロック数アップ、コア数アップ、メモリの速度アップ、容量アップ、カメラの画質アップ、バッテリーの容量アップ、ディスプレイの高解像度化などなどなど。

これらが頭打ちとなりつつある現在、その次の段階としてSONYが見出した道が「需要にマッチする進化」なのではないか、というのがここまでの結論となります。

闇雲に10コアや高いクロック数を求めた結果処理性能が上がっても、その分バッテリーが吸い取られたり、発熱が起こるようでは最終的な利益に結びつきにくいはずです。
また、そもそも処理速度を端末に求めない層というのも最近台頭してきています。

いわゆるMVNO、格安を最大の旗印とした中級スペック市場に対するニーズです。

その点、SONYが先だって発表したスーパーミッドレンジとしての旗艦、Xperia M4 Aquaは海外で高い人気を得ているようです。
(ただしこういう問題点も話題となっています)

その秘訣は価格を抑えたこと──ではなく、スペックを最低限に留めながらもデザイン性やキャップレス防水といった(全体から見れば)ニッチな需要をしっかりと抑えたことが影響しているのではないでしょうか。

こうした事情から「ダサくても遅くても安いほうが良い」と考えていた層に対し、ある程度プレミアムが付加された選択肢を提供することに成功した、ということかなと思います。
J1 Compact?何だっけそれ。

ミッドレンジにもメリットは意外とあります。
例えば、液晶の解像度を抑えると描画にかかるCPU負担が減少します。CPUの負担が減るということは、裏返せばマシンパワーに余裕が生まれることでもあります。
それによってメモリ効率も落ちにくくなり、結果多少容量が小さくても問題ないようになります。
さらに、マシンパワーを抑えるということはバッテリードレインの減少にも繋がります。減りにくいのであれば多少容量が少なくてもある程度はもつようになり、こうした妥協の結果端末のサイズや重量を抑えることも可能になります。
「スペックが低い」とひとくくりに考えてしまうと非常にネガティヴな印象になりますが、こうしてバラして考えると意外とポジティヴな結論に至ることもあります。

また、国内市場に限定していえば、MVNOが抱えるミッドレンジ端末と、国内市場で流通するハイエンド端末との間には非常に高い壁が存在します。

それはキャリア端末という言葉として現れています。

たった3桁ダイヤルするだけですぐ繋がる無料のサポート窓口(151)が設けられていることは、初心者だけでなく高齢者にとってもこの上ない安心感を与えてくれるはずです。
また、端末代金と月々の利用料金を一緒に支払えるというのも大きな特徴です。このためほとんどのキャリア端末は分割払いの手続きが非常に簡単で、大きな割引もついてきます。
一緒に払う場合金額が大きくなりがちなので、ポイントプログラムもかなりのお得感を見出すことができるはずです。

プリインストールアプリやSIMロックといった数々のデメリットも含みますが、こうした魅力を手放すことなく、最大限有効に活用する方法としてSONYは今後キャリアから(スーパー)ミッドレンジXperiaを出すのではないか、というのが現時点でのTomの予想です。
とはいえただのミッドレンジではありません。PlayMemoriesやPlayStation music / video、POBox、画像エンジン、カメラモジュール、ハイレゾをはじめとする高音質技術、デジタルノイキャン、省電力機構、そしてキャップレス防水と、非常に付加価値の高いミッドレンジとなります。
それをこれまでと同じ方法で買えるというのが魅力なのかなと、今はそう考えています。

そんな感じ。

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