歴代バージョンの中で唯一書けない名前、Android 6.0 Marshmallow(マシュマロ)についてのまとめです。単語覚えなきゃ…。
なんだか火で炙ったらおいしそうなだけにカイロ機能との相性がよさそうだねとかいう風刺とともにはじめさせていただきます。
目次
ドコモがアップデート対象機種を発表!
なぜ今急に予習をするか?それは国内にも来ることが決まったからです。
この発表によるとアップデートが提供されるのは20種類の端末です。
◆Android 6.0へのバージョンアップ予定の製品
- AQUOS ZETA SH-03G
- AQUOS ZETA SH-01H
- AQUOS Compact SH-02H
- ARROWS NX F-04G
- arrows Fit F-01H
- arrows NX F-02H
- GALAXY S5 SC-04F
- GALAXY Note Edge SC-01G
- GALAXY S5 ACTIVE SC-02G
- GALAXY Tab S 8.4 SC-03G
- Galaxy S6 edge SC-04G
- Galaxy S6 SC-05G
- Xperia Z3 SO-01G
- Xperia Z3 Compact SO-02G ← 持ってる
- Xperia Z4 SO-03G ← 買った
- Xperia A4 SO-04G
- Xperia Z4 Tablet SO-05G ← 持ってる
- Xperia Z5 SO-01H
- Xperia Z5 Compact SO-02H
- Xperia Z5 Premium SO-03H
数年前に何か宣言してた気がするSONYもいつのまにか周回遅れに戻っており、最新版のZ5シリーズ、しかもPremiumまでまだLollipopなんですね。
まぁKitKatからLollipopへのアップグレード時にメモリリークやらバッテリードレインの問題が(本家、AOSPのAndroidで)起こったために苦労したと思いますし、ようやく安定させたOSを少しでも多くの端末に採用したいとかそういう思いもあるのでしょうか。安定してるのか知らないけど。
Z4以降の端末は(タブレットを除いて)量販店のモックしか触ったことがありませんが、少なくともZ3 Compactはパフォーマンスはすこぶる良好です。だから白ロムや中古の価格が全然落ちないってのもあるかと思いますが…。
特にどこがいいかというと、スクロールがカクつかないところ。これはXperia Z(SO-02E)から機種変して一番うれしかったことです。
Xposedモジュールの「Smooth System ProgressBars」もアンインストールしてずいぶん経ちました。
ただ、やはりメモリ不足は随所で感じます。アイコンを含めSDカードに4万枚近い画像が入っているので「アルバム」アプリの立ち上がりが遅い、KLWPにアレした時にゴニョる、特定のアプリの起動が遅い、など。
Android 6.0 Marshmallowには大きなメモリを必要とする機能もいくつかあるので、そろそろ4GBを期待しています。てかAraまだかよSDスロット取ってRAM増やしたいよ。
Android 6.0 新機能まとめ
これは既にデータベースレベルの詳細な情報がAndroidLover.net様に上がっているのでそちらを参照させていただきました。
といって紹介されている機能がかなり多いので、その中で特に必要なものに絞って、さらにそれを次のように分類してみます。
- 目新しく魅力的な機能
- Xperiaの既存機能とかぶっているもの
- タブレットと相性の良さそうな機能
- 注意点
目新しい機能
権限の個別拒否
アプリの権限を個別拒否 |
まず個人的に何としても欲しい機能の筆頭としてあがるのはこちら。
Android 6.0では、インストールするアプリがOSに求める権限を個別に拒否できるようになります。
たとえばGoogle Keepでマイクを使うことがないから拒否したい、とか。
今まではインストール時に全ての要求権限を一括で許可していたため、「使いたくない」場合はアプリそのものをインストールしないことしか選べませんでした。
ほとんどのアプリは本当に必要な権限しか要求しないのでこれでも問題はないのですが、一部のアプリ(大手が提供する多機能なものに多い)は「将来実装する機能」を見据えて予め余計な権限を求めるように設計されていたりもするようです。
これも言葉だけ見れば別にいいんですが、このせいで要求する権限一覧からアプリの意図や悪意の有無をユーザーが読み取ることが不可能に近い状態になっています。
「なんでその権限いるの?」という疑問がどうしても拭えないんですよね。
今後はインストール時ではなく、アプリを使っていて特定の権限が必要になった際にポップアップで許可を求める形式となるようです。
ただこれ、インターネットアクセス権限は拒否できないっぽいです。まぁこれは当然で、たとえばアイコンパックとか、「広告表示」や「行動解析(アナリティクス)」や「エラーレポート」以外の目的でネット接続を行わないアプリに広告などを仕込めなくなるためだと思います。それだと公平性と収益率が下がり、アプリが値上がりする心配もあるかと思います。
行動解析が気持ち悪いと感じる場合、位置情報権限や連絡先、電話、SMSへのアクセスは拒否できます。
より詳しくはこちら。
Now on Tap
ナウオンタップ |
これは今までの「Google Now」を更に拡張したもので、6.0の目玉機能の1つです。
これについてはブラウザから体験できるようになっているのでそっちで触れてみるのがいいと思います。
仮想ボタンを実装したAndroidでは、Google Nowを起動するのにスワイプアップが必要でした。
そこに加えてMarshmallowでは、アプリ起動中にホームボタンを「長押し」することでNow on Tapが発動するようになります。
元から長押しでGoogle Nowを起動する物理ボタンの端末はどうするんでしょうね。
アプリが抱えるデータもバックアップ
Marshmallowでは、アプリが抱えるデータ、例えばゲームのセーブデータやメモ帳に書き込んだもの、定型文やマッシュルームアプリに登録したもの、初期設定を変更したRSSリーダーなどのデータも保存してくれるようになると思います。
以降は機種変更しても同じGoogleアカウントで端末にログインすれば、元の環境が簡単に戻ってくるはず。
ただ、同じセーブデータでもサーバー側に保存するようなソシャゲの進捗や暗号化された銀行系アプリ、またアプリへのログイン情報まで保存されるのかはわかりません。
このあたり判断が難しいところですしね。たとえログイン情報が漏れていないとしても、Googleアカウントが漏れたら知らない端末で特定のアプリにログインし放題ってことにもなりかねないし。
マルチウィンドウを標準サポート
これは特にタブレットと相性のよさそうな機能ですが、スマホでも使えるみたいです。
また、Xperiaのスモールアプリのように特定のアプリのみというわけではなく、PCモニタやTVのスプリットビューのようにどんな画面でも分割できる機能だとこちらでは認識しています。
※フルスクリーンを除く
5GHz Wi-Fiテザリングが可能に
5GHzのルーターを持っていないので使ったことはないのですが、出先のカフェや会社などでテザリングを使おうと思った時に混線してしまう場合などに重宝するでしょうか。
メモリ管理機能が拡張
アプリごとにどれだけメモリを使っているのかがかなり詳細に把握できるようになります。
リセットなどはできないようですが、たとえばホームアプリやウィジェットなど、似たアプリが多いジャンルでは1つの判断材料となる可能性がありそうです。
着信拒否機能が実装
ここの2.27です。
標準の電話アプリで着信拒否ができるようになるそうです。
Xperiaの「ダイヤル」やドコモの「電話」はどうなんでしょうね?おそらくドコモ側アプリがAOSPと近い挙動となると思いますが。
これとは関係ありませんが「ダイヤル」の場合短縮ダイヤルがあるので変更したくないんですよね。
インテントを整理できる?
これは1つではなくて、
これと、
ここの2つ(2.32と2.33)。
よく使うアプリの規定を簡単に変更できるようになり、
共有メニューが大きくなって選びやすくなり、
URL(ドメイン)によって開くアプリを指定する機能も追加される、と。
Xperiaの既存機能とかぶっているもの
これについては箇条書きにします。
- 省電力機能「Doze」モード
- 指紋認証を標準でサポート
- クイック設定パネルの並び替えなどが可能に
- ステータスバー上のアイコンの非表示が可能に
- テーマが選択可能に
- バッテリー残量の%表示がroot不要で可能に
Dozeとスタミナモードがどうなるのか気がかりですね。
タブレットと相性のよさそうな機能
マルチウィンドウで4つのアプリを同時起動可能
マルチウィンドウ機能はまだ開発中なのかな?
デベロッパープレビュー版では隠されていてbuild.propの編集が必要とのことですが、正式版では開発者向けオプションの中に存在するとの情報もあります。
が、挙動についてはどうなんでしょうか。
4分割する際、メインに選んだ1つ以外の3つは固定なのかな?
またどう考えてもマルチウィンドウを使う時はRAMを大きく使うはずなので、そろそろ3GBじゃ足りないでしょうね。AOSPでこれなんだから3rdメーカーもちょっとは考える必要が出てきそう。
通知領域が中央から移動
なぞった場所からおりてくるようです。
10インチのXperia Z4 Tabletとかだとちょっと操作しにくく感じていたのでこれはありがたいですね。
ナビゲーションバーが刷新(6.0.1)
Android 6.0.1 adds a ton of new emoji, and we’ve got the full list | Ars Technica |
※6.0ではなく、その次の6.0.1の機能となるようです。
この機能も同時に実装されるのかは不明ですが、Android 6.0.1ではタブレットのナビゲーションバーが両手で持って操作しやすい位置に移動されるようです。
またこれとは別に、6.0.1では電源ボタンを2度押ししてカメラを起動できる機能も追加されるそうです。
シャッターキーのついていない機種で重宝しそう。
変更点・注意事項
ここでは主に既存の機能の場所が変わったものなどをまとめます。
USB Type-Cに正式対応
裏表のないリバーシブルな形状が特徴の最新規格、USB Type-CをOSレベルでサポートします。
特徴としてはUSB 3.0で注目を浴びた5Gbpsの高速転送が更に伸び、10Gbpsにまでなるところです。
今まで遅すぎてビジー状態と判定され失敗していた内部ストレージのバックアップなどもできるようになるといいんですがねぇ。これはケーブルというよりMTPの仕様かもしれませんが。
さらにただの高速転送ではなく、電力の供給も可能に。
容量の小さなスマホで使うかは微妙ですが、緊急的にBluetoothアクセサリなどを充電したい場合に役に立つかもしれません。
より詳しい情報はGIZMODO JAPANに載っています。
ただ、この規格には落とし穴があります。
後方互換性といって既存のUSBポートに繋いでも動作するようになってはいるのですが、物理的に形状が違うため今使っているmicroUSBケーブルをType-Cポートに挿すことはできません。
アダプターを噛ませる必要があるので、Type-Cを採用したスマホを買う場合はType-Cケーブルかアダプタが必要になります。
選び方としては、アダプタを使う場合転送速度などはUSBケーブル側の仕様に準拠するので、電力供給も行えるかはわかりません。
日本語フォントが変更
標準でオリジナルのフォントを適用している場合は別ですが、Android 6.0からはNoto Sans CJKというフォントがデフォルトになります。
今まではモトヤマルベリというフォントがデフォルトで、丸みを帯びたやわらかな文字でしたが、Sansフォントになることで角ばったものになります。
位置情報取得時にBluetoothも利用される
精度が向上するので便利ではありますが、知っておかないと困ったことにもなると思います。例えば…、
- 全部ONにしていて電力消費量が上がる
- Bluetoothを切っていて精度が上がらない
- Wi-FiとGPSを切ったのに位置を探知される
このへんには注意が必要です。
ちなみにBluetoothのような数十メートル程度しか届かない弱い電波を使って位置情報を取得する仕組みは、原理的にはLTE基地局を使ったものと似たような感じになります。
たとえば大型施設などの場合、壁などにBluetoothビーコンを設置しておいて、そこから発する電波を掴める位置まで端末が近づいた時に位置情報を更新する、というようなものになります。
複数のビーコンを使って三角測量することもできるんだったかな?
電波が短い距離しか飛ばない特徴を活かしてかなりの高精度で位置を検知できるようになるため、駅の構内案内などに活用が期待されています。
既にiPhoneではiBeaconが実用化されてるんでしたっけ?
個別に管理するのは面倒でしょうし、今後は位置情報を検知されたくない時は「機内モード」か「似非ロケーション」を使うことになるのでしょうかね。
ボリュームダウンでサイレントモードを有効化可能に
挙動的にはKitKat以前の状態が復元されたものとなるようですが、Lollipopに慣れていると戸惑うかもしれません。
これまではボリュームを最低値に下げると自動的に「マナーモード」になりましたが、Marshmallowではそこから更に下げることで「サイレントモード」にできるようになります。
基本的にスマホのボリュームボタンはある程度の硬さを持っていると思いますし、特に最近のXperiaはカチッという音が結構大きく感じる程度ではあるので大丈夫だとは思いますが、設定次第ではポケットや鞄の中で勝手にサイレント化されてバイブが鳴らなくなる可能性もあるかもしれません。
「バックグラウンドデータ制限」スイッチの場所が変更
Marshmallowからはアプリごとに設定するようになったみたいです。
今までみたいな一覧は見れないのか、それとも一覧だけでスイッチがなくなったのか。
まぁバックグラウンド通信に関してはスタミナモードで制御するって考えもありますが、こちらも「Doze」との絡みが気がかりです。
ネットワークの一括リセットが可能に
「バックアップとリセット」から、セルラー/Wi-Fi/Bluetoothの設定を一括でリセットできるようになるみたいです。
通信まわりに不具合が起きた時に使える機能のため常用することはまずないと思いますが、仕組みを知っておかないと大変なことになると思います。
おそらく、ここからリセットした場合はバックグラウンドデータ制限、Wi-Fiのパスワードや保存済みネットワーク、Bluetoothペアリング履歴なども初期化されるんじゃないでしょうか?
たとえばLTEの掴みが悪いとか電波状況改善目的に使うものではないと思います。そういう時は今まで通り「機内モード」のON→OFFがいいのかな。
続いてはGravityBoxが不要になる機能を2つ。
「peeking」の個別設定が可能に
Lollipopでいうところの「Heads-Up通知」のことです。標準で個別に有効無効を切替えられるようになるとのこと。
GravityBoxや他のアプリを使って一括で停止したい場合を除いて重宝しそうです。
スクリーンショットを通知領域から削除可能に
ここの2.37です。
これもようやく実装。できれば通知の挙動も変更してほしいんですけどね。
具体的に、スクショの使い方として共有してから削除したいので、「共有」ボタンを押した時は通知を消さないでほしいんですよね。
とりあえずはそんなところです。
引用させていただいたAndroidLover.netには他にもたくさんの機能解説が載っているので、気になる場合はそちらもご覧ください。
そんな感じ。