端末なんぞ作っとる場合かーーー!
と、言ってやれたのになぁ。
それはそれとして、最近なかなかブログに書くことが見つかりません。
なぜか?
それは、今まで一番のネタにしてきた自分の愛機Xperia Z3 Compactにこれ以上カスタムする余地がなくなってきたから…。
大量のブロートウェアに苦しんでいた時代、システムルートに守られたアプリ(/system/vendaorとかのわけわかんないとこに隠してたこともありましたよね)の削除に追われたり、動作改善のスクリプトに頼ってみたり、あるいはホームアプリを落とさないようbuild.propを弄ってみたりとやることが多かったものです。
そうした時代を過ぎ、ようやくプリインストールアプリが動いていてもたいして困らない程度にはなったかなと思ったのが先代SO-02Eの頃。
それでもやっぱりやることは多く、特にこの時代彗星のごとく現れたXposed FrameworkとGreenifyという2つのアプリのおかげで話題に事欠くこともなく。
次第次第に改善され(といっても正直努力したのは製造業であってキャリアアプリが減ったり動作改善したような動きはほとんどなかったようにも思える)、rootなしで無効化できるアプリも増え、やっと辿り着いた今日。
買って電源を入れたままずっと使える製品にようやくなれたんだな、なんて思ってもいます。
そんなわけで残るはUIのカスタムくらいしかないんですよね。
目次
もしVAIOスマホがWindows Phoneだったら
一応触れとくか。素人のタワゴトです。
僕が思うに、もしVAIOスマホがVAIO ZのようにWindowsをOSに採用していたら絶対コケてたと思います。
いや正直Androidですら売れるかどうか…。
VAIOとしてはもとよりSONYとしてすらほとんど初めてといって良いはずの領域に踏み込もうってんですから。
近頃、国内市場にWindows Phoneが戻ってくるかもしれないという話題がアツいです。
僕としても興味はありますし、歓迎したいところです。昔一度oreさんに触らせてもらったNokia Xは(Android搭載だったけど)斬新でデザインも良く、好きでした。
ただそれはあくまでもNokia製であり、(系統こそ違えど)Lumiaだったからです。
ここにきてWindows Phoneを次々と発表したマウス、京セラ、freetel、この3つには大いに期待しています。
それはNokiaと同じ土俵に立てるから。
でもこの枠組みの中にVAIOは入りません。
何が違うかといえば当然ブランドイメージです。
先に発表されたVAIO Zは渾身の力作としてあちこちで持ち上げられ、「モンスター」の異名をとっています。
ならば当然、エンドユーザーがVAIOスマホに望むのはハイエンド機ではないでしょうか?
他の3つは国内格安市場(MVNO)への参画を狙っているはずです。かつて世界最大だった携帯電話会社Nokiaはグローバル市場におけるWindows Phoneのシェアをほぼ独占しており、ハイエンド~エントリーまで幅広い種類を出荷できます。
そこに加えて国内ユーザーがハイエンド機を望んだ場合、VAIO社はどこに食い込むのが最適だと思いますか?
僕には八方塞がれた状態に見えます。
まだ製品がお披露目されていない時点でこう言うのは申し訳ないのですが、かつてPCwatchがVAIOスマホの箱だけ公開した時、角の丸いデザインを見てがっかりしたのは僕だけなのでしょうか。
これで背面がラウンドしてたらもう何も言えませんヨ。
それともう1つ、VAIO社には端末を作る前にやらなきゃならない巨大な課題(もはや宿題)が残っていると思うんです。
Xperiaアプリの代替はあるの?
分社化したVAIO社の製品にWALKMAN、DSEE HX、PS4リモート、Exmore-RSセンサ、MirrorLink、PlayStationNetwork、その他あれやこれやが乗ることはあるのでしょうか。
幸いなことに平均水準は上がっているので、格安機に12~13MPのCMOSを積み込むことはできたようです。が、裏面照射型じゃないかな?
BIONZ for mobileエンジン、Gレンズ、トリルミナス for mobile、X-Reality for Mobileなどもないと思いますし、ISO12800もないでしょうね。
というわけでミッドレンジが主流のMVNOへの参入は正解というか致し方ないというか、そこ以外入れる場所がなかったのは確かだと思います。ガワだけハイエンドでも売れやしないことはARROWSやGalaxy見てりゃわかる。
Xperiaが(グローバルで苦戦しつつも)国内市場で大きなシェアを獲得できた構図はAndroidがグローバル市場の覇者となった構図とよく似ていると思います。ついでにAppleが、シェアを落としながらあれだけ大きく注目されている理由もここにあります。
Playストア/AppStoreある限りWindowsに勝ち目はない
Firefox然り、Tizen然り、BlackBerry然り。Cyanogenを追い抜くことすらあやういんじゃないかと心配しています。
互換性を切り捨て独自規格を出すからにはこうした水面下のインフラ整備は最大のプライオリティを持つはずです。
まして、独自マーケットを持つことが可能な(例:auスマートパス、docomo Application Manager)Androidとすら袂を分かつWindowsなら尚更です。
独自規格大好きなSONYが今どういう状況にあるかを最も知っているVAIOがそこを蔑ろにしているように見えるのは、やはり親元から受け継いだ体質なのでしょうか。
WindowsがPCであれだけ隆盛を誇ったのは、そうしたマーケットの概念がなかった(Macを知らないWinユーザーも当時多かった)からだと思うわけです。シェアウェアもフリーウェアも好きに配布できるし、好きに落とせた。いわば露店です。
そこが整備されてショッピングモールが建ったってのに未だに路肩にゴザ広げてたって売れるわきゃないんですよ。
「そこに行けば全てがある」というのが公式マーケットの持つ最大の強みです。
WindowsにもStoreはあります。でも品揃えは?互換性は(たとえば機種変時のゲームデータ移行等)?そして何より、そうした情報は世の中に浸透していますか?
2大OSの公式ストアは「ある」だけじゃないんです。皆知ってるんです。
VAIOが名を売るチャンスは今、方法はこれしかない
というわけで、VAIO社がAndroidを選んでくれたことは英断だと思います。
Windowsはまず布教活動からはじめなきゃならない段階にあると思うので(何しろくどいですがかつて世界一だった携帯メーカーのNokiaを撤退させた国ですよ日本は)、ハイエンド品の需要はないはずです。切り込みはMVNOから、徐々に「Windows Phoneってこういうものか」というイメージを広げ、市場とインフラを拡大してから満を持して高級機を出さないとダメだと思うわけです。
もともと格安市場での高級路線を狙うという話だったと思うし、SIMフリーならキャリアに縛られないし、しかも今回5.0を採用したらしいし、事と次第によっては「VAIOはアップデートが早い」という国内全メーカー・キャリアが1度も果たしていない超ド級の名誉を授かるチャンスもあります(ワイモバのNexus 5あたりは早いけど、もともとローカライズしてないしネ)。
そういった意味で、VAIOスマホには期待しています。親元を離れたせいで独自性を失うなら、むしろそれを逆手に取って徹底したプレーン至高主義を貫いてくれたらな、と思うわけです。目指せ国内メーカー初のNexus!
そんな感じ。