「ITオタク」は下手な資格よりもずっと実践で役に立つスキルだと実感した話

テクノロジーマニア

みなさまこんばんわ。
自称ガジェクラのTomです。今回は「テクノロジーって素晴らしいよね」と思った話をしようと思います。たぶん。

縁の下の力持ち、それがITオタクの真価

もともと先端技術や精密機器が好きで触っていたんですが、その経験が最近になって徐々に役に立つようになってきたと感じています。

ぶっちゃけていうとそれでお金がもらえることも結構あります。というか、今の仕事(Web担当者)はその経験だけでもらえたようなものです。
実際に何が役に立ったかというと、

  • 僕の持ってるFeedlyのリスト
  • Googleアプリの使い方
  • Dropbox等ウェブアプリの使い方
  • Chatwork等メッセンジャーの使い方
  • WordPress、MT等のCMSの使用経験(投稿部分のみ)
  • Twitterアカウント
  • セキュリティの基本知識
  • Windows Updateの止め方
  • 「ググる」の意味と意義を理解できること
  • パソコンの自作経験
  • ブログ運営に必要な各種初級スキル

と、細かくあげるとこれくらいあります。
特徴としては、ここに挙げた全ての項目は誰でも特に苦労せずに身につくものだということです。

ではそれがどこで役に立ったかというと、結構身近なところです。例えば…、

Feedlyの購読リスト

Feedly
クリックで拡大表示できます

現在僕はFeedlyでこれだけ購読しています。更新が止まっちゃったやつは下に隠れているので登録件数はもっと多いか。
これでも少し整理した後だったりします。一昨年あたりはたぶんこの1.5倍くらいあったかな?

これは主にライターとWeb担としての求職活動をしていた時と、実際に採用された後に役に立ちました。
個人ブログからまとめサイト、大手メディアまで、ほとんどIT分野が占めているはずです。これだけ購読してると未読が溜まってたり「Today」が役に立たなかったりと結構アレなこともありますが、要するに「業界に幅広くアンテナを張っています」という自己アピールができます。

そして意外だったのは採用後。直属となった上司や同僚から「このリストちょうだい」と、よく言われました。中には派遣のウェブライターというケースや立ち上げ直後のメディアなどもあったので、担当者が知らないサイトが結構入っていたようです。
FeedlyはOPML形式で一覧をエクスポート、それを読み込めば簡単に"ひっこし"できます。

Googleアプリを扱い慣れてること

これは本当に業種を問わず重宝されると思います。

Gmailのフィルタ
Gmailの使い方

ほらこれ見たことない?
これを知らない人って意外と多いみたいです。本当に。

今時は皆スマホを持ってるので、業務連絡も非常に取りやすいですよね。でもまだ仕事の面ではメールはかなりの職種で現役です。
特に派遣やバイトをいっぱい採ってるような大きいところだと、連絡ツールに無料のGmailを採用しているケースが結構あるはず。
在宅ワークでも連絡はGmailで行うことって多いですよね。

Gmailの魅力はお金がかからないのに高機能、大容量なところです。何万通受信しても大丈夫。データは全部Googleのサーバーにあるし、容量制限はありません(添付ファイルにはちょっと制限がつく場合もあるけどほとんど気にならないものです)。
連絡先機能もあるし、返信、転送、CC、BCC、署名など基本的な機能は全て網羅。さらに自動返信機能(長期休暇時に便利)にIMAPにリッチテキストまで揃ってます。

しかしそんなGmailにも欠点はあります。多機能すぎて多くの便利な部分を知らないというだけでなく、デフォルトの「受信トレイ」がすぐに散らかるという点です(笑)。
「あれーあのメールどこだっけ」と焦っている人を見かけたら、そっと検索窓とフィルタについて教えてあげましょう。少なくとも僕はこれで感謝されたことしかありません。

Excelがないと喚く前にGoogle Docsを使う、ナビタイムの操作方法の前にGoogleマップを覚える、What's appに興味を持つ前に足元のハングアウトを確認するなど、Googleアプリの用途はかなり幅広いものになります。

Dropboxなどの使い方を知っている

オンラインストレージだけに限ったものではなく、簡単にいうと皆知ってるメジャーなアプリ・サービスに関する幅広い意味での「使い方」になります。
特に役立つのがRSSに関する知識とIFTTT連携可能なもの。自動配信、自動キュレーション、自動レポートなどを作るだけでも飛び上がって喜んでくれる人もいます。
またこれはWeb担をやってる現在役に立っていることですが、RSSも簡単に購読者数などを把握できることはあまり知られていないようです。ご存知FeedBurnerのことですヨ。

あと、特に同じIT分野で働く場合にも役に立つのがアクセス解析や対策に関する知識です。

  • Google Analytics
  • Google AdWords
  • Google AdSense
  • Search Console(旧ウェブマスターツール)
  • Ferret+等のSEOツール

など、あまりにも当たり前な名前しか出てきません。
しかもこれら1つ1つについて、Google グループでLv10のアンサリストになれるほどの知識はありません。というかぶっちゃけ「サイト全体の流入数を知りたければ 集客→すべてのトラフィック→チャネル のセッション数を見る」程度です。
レポート、カスタムレポート、CVR、クロスドメイントラッキング、目標など、ECをはじめ広い分野に求められるスキルはゼロでした。もっというとAdWordsで広告を出したこともないです。

しかしこれらは予め知識を蓄えておく必要がありません。その理由は後述しますが、とにかく基本的な部分(と、できればちょっとだけ応用)を知っている程度でも頼られることは結構あります。
また、ちょっとした予備知識として、

  • Google アラート
  • Google トレンド
  • Pocket
  • CreateLink

といったツールも出番は結構あったりします。特にFeedlyのリストを求められた時にGoogleアラートを教えると、(最初は名前も知らないから「?」って顔されますが)あとで結構喜ばれるようです。
ライターとして活動するならChromeエクステンションのCreateLinkは必須。設定しちゃえばアフィリンクからブログパーツまでコピペで作れます。

あと、これらとはちょっと関係ないですが好きな地図をお手軽に作れるGoogle Static Maps APIも知っておくと便利です。

さらにもっともっと手近なところでいうと、「dxdiag」「regedit」「cmd」といったものや「Calc」なんかも教えるとびっくりする人がそこらじゅうにいます。
これが何か知らないって?今すぐスタートメニューの検索窓(Windows 10はCortana)に入れてみてください。

インスタントメッセージに強い人

メッセンジャーの使い方
photo by Ⓒ Chat with a passer by - Marry Me Microsoft|windowsau|2010

先ほどメールが現役だといいましたが、もう1つ「SMS」も意外と現役です。
「今日は終日外出しているので電話に出られない時はメッセージお願いします」って、言われたことありませんか?

またChromeを使っているなら「ハングアウト」でパソコンからパソコンへサクッとメッセージを送ることもできます。
Chatworkなど本格的なものやFacebookメッセンジャーのようにプライベートと混同すると困るものを避ける意味でも使われる機会はあるようです。

1つだけ注意点があって、相手がガラケーの時はSMSはおすすめしません。理由はスマホが多機能すぎるからw
SMSには文字数制限があります(70文字だっけ?)。これより多い文字数を一度に送る場合、スマホなど高機能なデバイスでは自動的にMMS(マルチメディアメッセージングサービス)に切り替わるようになっています。
ところがガラケーにはMMSに非対応のものがあり、その場合は送信に失敗します。
またSMSに画像などを添付すると自動的にMMS扱いとなったはずなので(そもそもSMSは通話回線を使って軽量のテキストを送受信するために開発されたサービスのはず)、そこも注意です。

シンプルなメッセンジャーに限らずLINEなどを活用しているケースもありますが、そういう場合は社員1人1人のリテラシーが高かったりするので逆に役に立たないこともあります。

CMS?ああ、あれね。

これはちょっとウェブライターに絞った話かもしれませんが。
「Wordpressですか?使ったことありますよ」これだけで第一関門くらいは突破できるはずです。

全世界のサイトの4分の1はWordPressで作られているといわれているようにこのツールの出番は本当に多いです。
構築やカスタマイズの経験がなくても「投稿ならできますよ」と伝えるだけで相手の印象も違ってくるな、という実感を去年抱きました。
といってもWordpressに限らず、ホームページビルダーやSIRIUS、Dreamweaverなどでも同じです。
自社HP(オウンドメディア)に携わる業務をする時、名前すら知らない人よりちょっとでも触ったことのある人のほうが何倍も重宝されます。
なぜならこういう人は「HTMLタグ」「CSS」「Javascript」と言われても?マークを浮かべないことが多いからだと勝手に解釈しています。打てるかどうかはもちろん別です。

また、ライターとして活動する時には文章、ウェブ言語の他にペイントツール(いわゆるレタッチソフト)も使いこなせると喜ばれます。切り貼り程度でもいいですが透過、文字入れ、似非合成技術などがあると◎。ツールはGIMPで十分です(デザイナー以外)。

SNSは営業の最前線でもある

SNS集客
photo by Ⓒ facebook business|Sean MacEntee|2010

僕はTwitter以外をほとんど知らないのでアレですが、Facebook、Google+ページ、はてなブックマークを使いこなしている人は重宝される傾向が強いと感じています。
職種や形態によってはInstagram、Swarm、Flickr、Vineなども活躍します。

時代はモバイルファーストだと言われはじめて数年、今や企業は競ってSNSで集客しています。

セキュリティはどうしても優先度が下がる

これは単純にコストの問題。というか人件費的な意味合いですかね。そんなヒマがあったら通常業務回せこのやろうっていうところが多いです。
でもできないことと知らないことは別。最近もこの方面の知識が役に立ちました。

Windows7・8.1でWindows 10への自動アップグレードを止める方法 - GIGAZINE

これ。
使用ソフトが対応してないのでアップグレードするなって言われてるんです。会社のPCは。
なのでどうしようかなって相談したら、案の定皆Windows Updateの自動更新を止めてました。
それじゃセキュリティアップデートも適用されないでしょせっかく7はまだサポート対象なのにってんで、全員のPCをチェック。

7 Proはローカルグループポリシーエディタから、7 Home Premiumはレジストリから設定しました。
※ところで7 Proの64bitもローカルグループポリシーエディタに項目なかったんだけど場所違うのかな?

やり方はGIGAZINEに出てた通りなんですが、それでもありがとうと言われました。右クリックメニューに「Edit with GIMP」を追加する時や関連付けがおかしくなった時にちょこっと触ったことがあってよかった。

ついでにメモリの増設なんかもたまに活躍するので、自作経験も結構いいポイントだと思います。

「ググれ」さえすれば知識は不要

検索の使い方
photo by Ⓒ Google Main Search|MoneyBlogNewz|2010

別に呆れているつもりもないんですが、言うだけでやれてない人のなんと多いことか。
アクセス解析ツールの時ちょっと触れた「予め知識を蓄える必要はない」ことにも繋がりますが、それだけでなく情報にアンテナを張る場合も極めて有効です。画像検索、ニュース検索くらいは使い方を知っておいたほうがいいと思います。

アナリティクスなどが特に典型ですが、その分野では超メジャーなものなのでちょっと検索するだけですぐに答えが見つかります。
インターネットという史上最強の辞書を使いこなせるなら、わざわざ資格をとるレベルまで勉強する必要はないとすら思い始めています。

気がつけばWeb担に

僕のレジュメ
photo by Ⓒ Resume - Glasses|Flazingo Photos|2014 表示 - 継承

某ケーブルテレビのテクニカルサポートから家庭用ゲームソフトのデバッグ業務を経てライターに。そして今はWeb担をしています。

以上が僕の履歴書です。自称ガジェクラ勢ですがそれにしては持ってるデバイスが少ないですし(スマホ5台、タブレット1台、STB1台、他少し)、またスマホに限ったものでもないのでITオタクという言葉を選びました。

細かい経緯は取っ払って、ライターを志したきっかけはスマートフォン(Xperia)との出会いでした。
またこれとは別に小学校の頃から(なぜか教室にあった)パソコンをオモチャにしており、自分のPCもいろんなところをアレしたりしてました。

何が言いたいかというと、Tomはこれまでテクノロジーに関する講義を受けたこともなければハウツー本を買ったこともありません(これは少々問題かw)。
誰に習ったわけでもなく、好きでいじくり回してて自然と覚えた知識と技術が「趣味」の枠を超えて仕事で役に立つようになりました。そういう時代でもあり、そういう文化でもあると思います。

そんな僕が考える"下手な資格"の代表格「MOS」

マイクロソフト・オフィス・スペシャリスト資格のことです。あくまでも個人的な見解です。

正直、帳簿つけでもしない限りそこまで深いExcelの知識を持っておく必要はありません。
それよりもどちらかというと、例えばシートの複製、セル内の改行、オートフィル、基本的なキーボードショートカット、パスワードのかけ方、復元方法と自動保存場所、罫線や結合、オプションについての軽い知識などを持っていたほうが重宝される場面は多いと思います。

またOffice(特にExcel)は利用者があまりにも多いため、あらゆる使い方がちょっとググっただけですぐに見つかるはず。ということはつまり、資格を取れるレベルの知識を頭の中に詰め込んでおく必要も特にないといえるはずです。

が、じゃあ資格はいらないのかというとそうでもなく、役に立つ場面が異なることになります。
資格を持っていると採用時に有利なことは間違いないのですが、肝心の技能がないとせっかく雇われても出世できなかったり最悪クビを切られる心配もあります。
「雇われる」ために資格を持っておき、その後で昇進したり必要とされるために実践的なスキルを持っておく、と考えると良いんじゃないでしょうか。

グローバル化が叫ばれてどのくらい経つのかは知りませんが、コモディティだのなんだの言っても結局この手のスキルは現状引く手あまたです。
全国のニート諸君、未来は思った以上に明るいかもしれませんヨ。

そんな感じ。

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